「鍋や熱いマグカップをそのまま置けるか」「熱で変形しないか不安」など、テーブルマットの耐熱性が気になる人は多いはず。食卓で使用するテーブルマットは、どれくらい熱に強いものを選ぶべきでしょうか。
加えて、テーブルマットは必ずしも耐熱性の高さだけに着目して選べばよいわけではなく、素材ごとの特徴を知ることも大切です。この記事では、テーブルマットに使われている素材の耐熱温度に触れながら、失敗しない選び方を紹介します。
テーブルマット・テーブルクロスの耐熱性は?
テーブルマットには、シリコン製・アクリル製・ビニール製などがあります。素材によって耐熱温度は60〜200度ほどと幅広く異なるため、注意しましょう。
シリコン製のテーブルマットは200度
シリコンは熱や寒さに強く、さらに水をはじく性質を持ちます。キッチン雑貨や水回りのお手入れ用品などに幅広く活用されており、シリコン製の調理器具を使っている方も多いのではないでしょうか。シリコンは炎に近づけても燃えづらく、きわめて高い耐熱性を持っているため、キッチンや食卓などでの使用に適しています。
シリコンの耐熱温度は、連続使用で200度ほどです。ランチョンマットとしても使える小さいサイズのものなど、商品によっては食洗機に対応しているため、メンテナンス性を重視する方にもおすすめです。
アクリル製のテーブルマットは70〜90度
アクリルは軽量で透明度の高いプラスチック素材です。アクリルのテーブルマットは厚みがあって硬いため、ガラスのような透明な板をテーブルの上に載せるイメージに近いかもしれません。
アクリルの耐熱温度は、汎用プラスチックのなかではやや低く、70〜90度です。しかし、メーカーやグレードなどによって異なり、耐熱温度が50度ほどに設定されているアクリルテーブルマットもあります。商品ごとに耐熱温度をよく確認し、鍋敷きなどを併用しましょう。
ビニール製のテーブルマットは60〜65度
ビニールは、テーブルマットのなかで最も一般的な素材です。柔らかくて扱いやすく、木の風合いを邪魔しない透明度の高いものもあります。100均などで買えるリーズナブルなものから、厚み・高級感のあるものまでさまざまなバリエーションがあり、希望に合う商品を見つけやすいのがメリットです。また、耐薬品性や耐候性(気温や湿気、太陽光などへの耐性)に優れている特徴もあります。
ビニールの耐熱温度は、多くの場合60〜65度です。ただし、商品によっては50度くらいに設定されているものもあります。高熱のものに直接触れると変形・変色の原因になるため、熱いやかんや鍋などを直接置かないように注意しましょう。
耐熱テーブルマットの注意点
シリコン製・アクリル製のテーブルマットは耐熱性に優れているものの、テーブルマットとしてはデメリットもあります。それぞれ素材の特徴を理解したうえで、購入を検討するとよいでしょう。
【シリコン製】テーブルマットの透明度が低い
シリコン製のテーブルマットは、着色されたデザインのものが多く展開されています。グレーやベージュなどのベーシックなものから、ピンクやイエローなどの派手なものまでさまざまなカラーがありますが、透明度が低いテーブルマットがほとんどです。
テーブルマットを検討する方のなかには、「インテリアに使われている木の風合いを活かしたい」「存在感の少ない透明なタイプがよい」と思う方もいるでしょう。そのような場合、シリコン製はやや選びづらいと感じるかもしれません。
【アクリル製】テーブルマットが割れる危険性も
アクリル製のテーブルマットは、シリコン製・ビニール製よりも硬くて重いことが特徴です。一見するとガラスのような見た目ですが、アクリルはガラスに比べて傷つきやすく、強い衝撃を与えると割れる可能性があります。
また、アクリル製のテーブルマットは、たたんだり丸めたりして小さく収納できません。それなりの重量もあり、来客時やメンテナンスなど、頻繁に取り外しが必要な場合は手間がかかりやすいでしょう。小さくたたんで配送することもできないので、通販での送料が膨らみやすく、購入費用が大きくなる傾向もあります。
テーブルマットは透明・ビニール製がおすすめ!
このように、シリコン製・アクリル製のテーブルマットは耐熱性に優れているものの、デザインや扱いやすさの点でデメリットがあります。「100度まで耐えられる、熱に強いものが欲しい」などの場合は問題ありませんが、場合によっては使いづらい可能性も。
部屋に馴染みやすく、使い勝手のよいテーブルマットを選ぶならビニール製がおすすめです。ビニール製は透明なテーブルマットも多く、テーブル本来の風合いを活かしつつ、天板を保護できるメリットがあります。また、適度な厚みがありつつも柔らかく扱いやすいため、丸めて収納することも可能です。
ビニール製マットの熱対策
「テーブルマット・テーブルクロスの耐熱性は?」の項目でも紹介したように、ビニール製テーブルマットの耐熱温度は一般的に60度前後です。ネットショップなどの製品紹介欄では70〜80度など高めの温度が記載されていることもありますが、その場合も60度を上限ととらえ、高温のものを直接置かないようにしましょう。
また、50度前後のものでも、長時間同じ場所に置き続けるとテーブルマットの劣化につながることがあります。熱い鍋やマグカップ、ホットプレートなどは鍋敷きやコースターを使い、熱い飲み物などをこぼしたときはすぐに拭き取ることが大切です。鍋敷き・コースターは、テーブルに熱を伝えづらいコルク製や陶磁器製などのものがよいでしょう。
ビニール製テーブルマットは機能性も充実
ビニール製のテーブルマットは機能性に優れた商品が豊富です。例えば、抗菌や非転写加工(プリントなどの印刷がマットへ写らないようにすること)、傷防止の特殊コーティングなどを施されたタイプが代表的です。食卓には抗菌タイプを、小さい子どもがいる家庭は傷が付きづらいコーティングを選ぶなど、用途に合ったものを選択できます。
また、無垢材や天然木などのテーブルは、湿気がこもってしまうため一般的なテーブルマットが使えません。そのような場合は、天板と密着しづらいシボ加工など、天然木のテーブルへ合わせるのに特化したビニール製テーブルマットを使うとよいでしょう。
耐熱テーブルマットの上手な選び方
耐熱テーブルマットは、テーブルぴったりのサイズ・形状を選ぶことが大切です。また、デザインや厚み、そのほかの機能性にも着目し、用途に合うものを選びましょう。
サイズ・形状はテーブルに合うものを
テーブルマットは、テーブルのサイズにぴったり合うものが理想的です。角がなく丸みを帯びたデスク、丸型・変形テーブルなど天板と同じ大きさ・形状のものを選ぶとよいでしょう。
しかし、市販のテーブルマットはサイズが決まっており、なかなか理想の形が見つからないかもしれません。天板に合うサイズがない場合は、専門店でオーダーメイドのテーブルマットを購入するという選択肢もあります。自由にサイズ・形状を指定でき、テーブルと合わせたときに見栄えのよいテーブルマットが購入できます。
用途に合ったテーブルマットを選ぶ
「天板を傷付かないようにしたい」「テーブルを汚れから守りたい」など、テーブルマットを購入するときはそれぞれ理由があるはずです。傷防止が目的であれば、ある程度厚みのある丈夫なテーブルマットが適しています。また、汚れ防止が目的であれば、テーブルの風合いを邪魔しない透明度の高いものがよいでしょう。耐熱性はもちろん、そのほかの機能性や厚み、デザイン、特殊加工などにも着目し、用途に合ったテーブルマットを選ぶことが大切です。
100均・リーズナブルなテーブルマットでも大丈夫?
「株式会社ニトリ」などのインテリアショップ、また100均でもビニール製のテーブルマットは販売されています。それらは、リーズナブルな価格で簡単に購入できる魅力を持ちます。しかし共通して、サイズや形状・厚み・機能性などに制限があるという特徴も持っています。テーブルに合うサイズがなかったり、薄すぎて見栄えが悪かったりと、「理想のテーブルマットがなかなか見つからない」という方は少なくありません。
納得のいくテーブルマットを購入するには、専門店でのオーダーメイドなど、ワンランク上のものを視野に入れるとよいでしょう。「テーブルマット匠」は、家具そのものの美しさを活かしつつ、傷や汚れを防ぐことに特化したビニールマットです。ビニール感が少ない高級な風合いが特徴で、長く安心して使えるテーブルマットを探している方におすすめです。